Ice cream soda
Miyamoto Yuriko
Nobuko
This method of drinking ice cream soda
was passed down to me by an old man in the West.
It will bring back a little brightness to your sinking feeling.
アイスクリームソーダ
宮本百合子
「伸子」
西洋のお爺さん伝授の飲み方で飲むアイスクリームソーダ。
沈んだ気持ちに少しだけ明るさが戻ります。
How to use this page
1.Read the text (JP) 2.Take a look at the notes 3.Enjoy the quiz at the end
出典:青空文庫📖「伸子 宮本百合子」
「宮本百合子「伸子」図書カード」「宮本百合子「「伸子」について」」
ジングル:OtoLogic(https://otologic.jp) BGM:DOVA-SYNDROME-Vanilla by おしょうさん
1.鑑賞のタスケ 「伸子」
読書は人によって、読み方や感じ方、受け取り方も違います。
わたしはこのように読みました。皆さんはどのように読みますか。
トークの流れ&キーワード 1)-1:25
1)伸子の「アイスクリームソーダ」
▶資生堂のアイスクリームソーダ
・現在でも銀座の資生堂パーラーで飲める
〈様子〉細長いグラスに黄色いソーダが注がれて、
上に白いバニラの?アイスクリームがちょこんとのっている。
品がよくて、かわいらしい。
・「クリームソーダ」といえば、緑色の飲み物を想像する人が多いんじゃないか。
・日本に帰ったら、飲みに行ってみたい。
トークの流れ&キーワード 2)1:25-4:00
2)「伸子」について
「伸子」
▶長編小説、伸子(のぶこ、19歳、20歳くらいの女の子)が主人公。
▶佃(つくだ)さんとの話、男性、佃さんとの年の差は15歳くらい。
▶アイスクリームソーダまでの話の流れ
2人のニューヨークでの出会い
→伸子の日本帰国
→伸子の実家での話→佃さんの合流(ごうりゅう)
→佃と伸子の家族との同居生活
→東京・吉祥寺(きちじょうじ)での二人暮らし
→赤坂への引っ越し
→アイスクリームソーダの場面、一場面(いちばめん)
▶ ×軽い楽しいロマンチックなラブストーリーではない
男女の話
佃さん・・・誰もが反対する、快(こころよ)く思わない、
誰にもおすすめされない
伸子「一緒にいるのは自分です。自分がよければいい。」
→<関係を進展させる>恋人関係になる、結婚する
←焦点(しょうてん)✕
2人の関係の中で佃に対する伸子の心の動きが
細やかにしっかり描かれていて面白い
【100年前に書かれた小説】
・伸子が着物を着る、電話をかけに郵便局に行く
関東大震災(かんとう・だいしんさい)
→時代の違いを感じる
・伸子の気持ちが深く描かれる
→昔のものを読んでいるという感じはなかった。
→伸子に共感する部分が多かった。
トークの流れ&キーワード 3)4:00-5:40
3)アイスクリームソーダまでの2人のこと
【今回の文章(ぶんしょう)の最後のところ】
電車に乗った伸子が
窓から日本的な美しさに満ちて見える濠端(ほりばた)の景色を見ていた。
濠端(ほりばた)
・・・堀(ほり)「城の周りなどにある土を掘(ほ)って、水をはったところ。」
「人が作った貯水池(ちょすいち)、水を貯めるところ」の そば。
文章中の「濠端(ほりばた)」
→地理的(ちりてき)に考えて
皇居(こうきょ)のお濠端(ほりばた)のことか??
「重い」石垣(いしがき)、芝生(しばふ)、「鬱蒼と緑濃い」老松
・・・重くて暗いものをイメージさせる
→伸子の沈んだ心持ちには快適だった。
Q.(伸子の)重い暗い心持ちはなぜなのか。
トークの流れ&キーワード 4)①5:40- ②6:40-9:30
4)重い暗い心持ちはなぜなのか。
①佃さんとお母さん
伸子の実家での暮(く)らしの中で・・・
佃さんと伸子のお母さんの関係が上手く行かなかった。
良い関係が築(きず)けなかった。
〈どうして?〉
・佃はいつも自分の部屋にいる。
・ご飯の時間になると部屋から出てくる。
・一番最後に食卓(しょくたく)につく
・食べると一番先に「失礼します」と言って、部屋に戻っていく
→お母さんはそれが気に入らなかった。
理由 「結婚したのに家族っぽくない」
②伸子の私小説
二人暮らしを始めて・・・
伸子は小説を書く。私小説(ししょうせつ)みたいな小説。
私小説(ししょうせつ)・・・漢字「私の小説」
自分が直接体験したことが
小説の素材(そざい)・素(もと)になっている。
小説の1つのスタイル
大正後期から多く書かれた。
「伸子」の初出(しょしゅつ)が1924年(大正13)
・「伸子」も作者・宮本百合子さんの私小説。
宮本さんの(私)小説「伸子」の中の私小説
私小説の中の私小説
(鏡の中の鏡みたいに
どこまでもどこまでも続いていけそう。)
伸子の私小説の中でお母さんのことがあまり良く書かれていない。
主人公(しゅじんこう)・女の母親が
主人公の夫に敵意(てきい)を持っている。
伸子のお母さん→伸子
「これ佃さんに書けって言われたんでしょ??」
伸子→伸子のお母さん
「そうじゃない。佃さんに言われていない。」
お母さんに信じてもらえない。
お母さん→伸子
「もう縁(えん)を切ります!」
(「もう一生(いっしょう)会いません」「もう話しません」)
佃(その場にいた)
「では、やむを得ませんから、どうぞお体を大切に」
(しょうがないですね。じゃあ、お元気で。)
★私(ええええええ、佃さん、そりゃないよ~)
佃さんは、登場人物に嫌われている、良く思われていない
でも、伸子の視点(してん)で描かれている
→私(そうはいっても、佃さんは不器用な人なんだよ。)
→佃(嫌な感じで見ていなかった。)
お母さんも伸子も相当(そうとう)びっくりだったのでは??
トークの流れ&キーワード 4)③ー1 9:30-
4)重い暗い心持ちはなぜなのか。
③半年ぶりの再会
1.それから、半年間佃は伸子の実家に連絡をしなかったが・・・
・ある日、佃の父が東京に遊びに来る。
「自分の父に伸子の家族に会わせたい」
→伸子の実家に 伸子に相談せず 電話をかけてしまう。
その時は、誰も電話に出なかった。
・電話をかけたことを伸子に知られる。
佃→伸子
「父を連れて伸子の家族に会いに行ってもいいか」と
伸子の両親に 聞いてもらうことにした。
・伸子は実家に電話をかける(気が進まないけど)
両親「それはいいけど、佃のお父さんを連れてくる前に
一度(私たちに)顔を見せるのが筋(a)じゃないか」
・半年前のわだかまり(b)がある状態
a.筋(すじ)・・・本来の流れ
b.わだかまり
・・・人との関係の中で、
あるときにできた良くない気持ちのかたまり
・伸子「どうする?別に行かなくてもいいんじゃない?」
佃「伸子のために会いに行く」(意味不明!)
★私の思ったこと
伸子のためじゃなくて、自分のためなのに何?
何かにつけて佃さんからは「あなたのため」ということばがよく出てくる。
「愛していますから!」って。
この小説を読んで「あなたのために」ということばが
全然ステキなことばじゃない!と思うようになった。
自分のする、その何かの目的・理由を わたしに しないで!
私がいなかったら、じゃあ、あなたは どうしたいの??
しかも、全然そうじゃない。
伸子は行かなくてもいいって言っている。
トークの流れ&キーワード 4)③-2 12:35-16:10
4)重い暗い心持ちはなぜなのか。
③半年ぶりの再会
2.伸子の両親に会いに行く・・・
・伸子の両親に会って
佃は泣きながら・・・
「自分は5歳で母を亡くした。」
「伸子の両親には自分の本当の親のように愛され愛したい。」
「それを楽しみにしていた」
「上手く行かなくて、くやしい・もどかしい」と 伝える。
〈それを聞いた伸子と両親のようす〉
伸子・お父さん・・・涙を流した。
お母さん・・・・・・・心を許した感じになった。
—生い立ち(おいたち、大人になるまでどうやって育ったか)
にも同情する。
不器用な人だったんだ。
自分たちのことはそんな風に思っていてくれたんだ→うれしい
・家に帰ってきて
伸子がぞっとするようなことが起こる。
佃が、思い出しながら、楽しむように言った。
「やれやれ、これでやっとすんだ(終わった)」
「お父さん、泣いていたな。お母さんは泣いていなかったけど」
伸子はそれを見た。
「ぞっとした。」
★私の気持ち
わたしも全く同じ気持ちを感じた。ぞっとした。
友だちだったら、伸子ちゃん今すぐ別れてって言いたい。
佃さんは、本当に人の気持ちが分からない人?
OR 分かってやっている??
質(たち)が悪すぎる。
「感傷劇(かんしょうげき)」の後
伸子 →→→ 佃は「泣いて」言う
「距離を置きたい」 「距離を置くくらいなら別れましょう」
伸子・・・落ち着かない、変な気持ち
→あの実家での出来事がある。
この目の前で泣いているのも芝居(しばい)を見せられたように感じてしまう。
トークの流れ&キーワード 5)16:10-
5)伸子の心持ち
アイスクリームソーダの話
保(たもつ)くん:伸子の弟、14歳、中学生?
-無邪気で軽やかで楽しい場面
・三越の旗が青空にパタパタ翻(ひるがえ)っている
・保とアイスクリームソーダを飲んで、ふざけ合って、笑っている。
→前の場面とのコントラストにもなっている。
(佃との)日常で悶々(もんもん)としている中で、
弟・中学生の弟、自分にとって気を遣わなくていい相手と過ごす楽しい時間
▶それを象徴するのが、
日本的な美しさに満ちて見える濠端(ほりばた)の景色の中にある
「透き通った明るい西空」
「広やかに曲折した水の明るい・ゆったり・自由な」イメージ
=弟との楽しい時間
これが
「❶表にだけ明るさの漂う、❷沈んだ心持」
❶保くんとのアイスクリームソーダ
❷佃さんとのこと
◎まとめ
家に帰る、佃のもとに帰る電車の中で
保と過ごした明るい時間、自分の心の中の佃へのどんよりした感情
窓から見える風景の描写で表されている。
2.レトワル店主の 感想
好き度 ★★★★★
伸子の沈んだようすと保との明るい黄色いアイスクリームソーダのコントラストが絶妙!
感想はここをクリック!
「伸子」という長編小説の一部です。自伝的小説といわれていて、本文に出てくる「三越」「資生堂」「ライオン」は実在します。資生堂のホームページで伸子と保が飲んだ「黄色のアイスクリームソーダ」がどんなものか見られますよ。
わたしも誰かと一緒に行って、この場面のようにちょっとふざけてみたくなりました。「知ってる?このアイスクリームソーダには通の飲み方があって、ストロー2本を使って片方で泡立てながら飲むんだってよ」って言ってみたい。もちろん、チャレンジの瞬間にタネを明かすつもりです。
3.たのしい クイズの 時間
1問目 伸子の買い物について。①どこで? ②何を? 買いましたか。③買い物にかかった時間はどれくらいですか。
解答例
①三越
②佃(つくだ)の旅行(出張)のために必要なもの
③1時間ぐらい
2問目 アイスクリームソーダについて。それを飲んだ店は①どこにある?②店の名前は?
解答例
①銀座
②資生堂
3問目 アイスクリームソーダのために二人でストローを何本使いましたか。
解答例
4本
4問目 ①伸子はどんな飲み方で飲めと保に言いましたか。②保はそれをどう思いましたか。
解答例
①ストローを2本使って、一本のほうを吹いて泡を立てながら、もう一本のほうで飲む。
②変だと思った。
5問目 伸子はいつこの飲み方を誰に教わりましたか。
解答例
いつ?ーずっと前
誰に?ー西洋のお爺さん
6問目 「沈んだ心持」とありますが、その原因は何だと思いますか。それが書かれている箇所の最初と最後の5文字(句読点を含む)を答えなさい。
解答例
佃は、勤め~気がした。
7問目 この日、伸子と保のお出かけルートは「三越→銀座(資生堂)→保(上野行)→伸子(ライオン前から電車)」である。〇か✕か。
解答例
〇
4.漢字に チャレンジ!
印象に残った文章を抜き出しました!☕
漢字の練習をしたり、言い換えの文を作ったり、
先生に合わせて声に出して読みましょう!
1)関西へ出張することになった。短い旅行のために入用なものが、ちっとも揃っていなかった。
2)また赤坂へ帰るとおそくなるだろうから―じゃあ少し銀座でも歩こうか
◎提案ー今これからのこと。あることをすると良くない。だから、違う案を出す。
【あることをする】と、【良くない結果(辞書形/ない形)】だろうから、
じゃあ、【提案すること】V意向形・ようか。/ましょうか。
例文
1)今からハンバーグを作ると、晩ご飯の時間に間に合わないだろうから。じゃあ、今晩はチャーハンにしようか。
2)夜は雨が降ると言っていたし、今ジョギングに出ると、雨に濡れてしまうだろうから、じゃあ、今日は家でゆっくりしましょうか。
3)この仕事、これからスタートする/手をつけると、どうやっても今日中に終わらないだろうから、急ぎじゃないし、じゃあ、明日にしましょうか。
3)保は、何の気なく、「ふうむ」 二本一度に唇へ当てがおうとしたが、「やあ! 怪しいぞ、怪しいぞ」と手を放した。
◎出来事—目の前の人が、あることをやりかけていたけど、理由を言ってやめたことを描写する。
①【だれ】は V意向形としたが/けど、
②【言ったこと】と(言って)
③【やめた】
例文
1)山本さんは「また、明日!」といって出て行こうとしたけど、「あ、忘れ物した」とデスクに戻ってきた。
2)マイクさんは「今日こそは食べるぞ!」と威勢(いせい)よく、納豆を口にいれようとしたけど、「匂いがやっぱ無理!」と箸を置きました。
山田さんは西本くんに長文のラインを送ろうとしたけど、後で会うから会ったときに言うわ、めんどくさと、書きかけのテキストを全部消した。
4)伸子は、コップから溢れるほど、ソーダの泡を立てて見せた。
5)さっきからの名残りで、表にだけ明るさの漂う、沈んだ心持に、この眺めは快適であった。
参考資料
🔗三越伊勢丹ホールディングス「三越のあゆみ」
・・・銀座にも三越はあるが、「伸子」の初出は1924年、銀座三越は1930年に誕生しており、「伸子」のほうが早いため、1924年には既に開店していた日本橋本店に行ったのだと考える。
🔗資生堂パーラー「資生堂パーラーの歴史」第1章
・・・本文で「黄色の液体」と描かれるアイスクリームソーダの画像が見られる。
「伸子はライオンの前から電車に乗った」とあるが、当時、資生堂パーラー周辺の「ライオン」は銀座尾張町角の「カフェーライオン」と日本橋三越本店の「ライオン像」。
🦁1🔗サッポロライオン「サッポロライオン沿革」明治44年(1911)8月10日 銀座尾張町(現在の四丁目)角に「カフェー・ライオン」開店
🦁2🔗日本橋三越本店「ライオン像」1914年
「カフェー・ライオン」があった銀座尾張町には路面電車の停留所「銀座四丁目停留所」があったとみられる。日本橋三越本店・ライオン像付近の停留所については未確認。
2021.8
caffe for the teacher
After a pocket lesson, I sometimes take a break with teacher for a cup of coffee☕
$1.00
©2021-2026 YOSHIDA TO NIHONGO








