『ジェニファーだった、あのときの』完成の舞台裏

『ジェニファーだった、あのときの』完!?

このページまでたどり着いてくださったということは?ということは?? 
『ジェニファーだった、あのときの』が大好きな方!…のはず!?

物語を最後までお楽しみくださったこと
本当にありがとうございます!

2025年4月   
原作・よしだあやの

以下に「完成の舞台裏」として…
1) 『ジェニファーだった、あのときの』創作のきっかけ 
2) ①漫画家・中野信貴先生との出会い・②ネーム化への反応・③新しく生まれたシーン + ④おすすめ
3) 読者のみなさんへ 
4) 私家版コミックについて 

を記しました。
気になるものをクリックしていただければ、そちらへ飛びます。

もう一度読むとき、手の表現に注目してみてください!
©︎
Storyboard(ネーム), Layout,
& Visual Storytelling: Nobuki Nakano (Manga Artist)
/ Original Story: Ayano Yoshida

1)一生に一度でいいから
物語を作ってみたい!

学校へ行かなくなった。16歳だった。季節はたしか春が過ぎたころ。自転車でちょっと遠くまで、山の上にある大きな図書館に行き、奥まった部屋で机にノートを開いた。

その図書館の近くには、圏内一偏差値が高いといわれた高校があった。中学時代、頭の良かったあの子とかあの子とか、今頃教室で勉強しているんだろうな。

窓の外、もさもさ生い茂る木の葉以外は、何も見えない。緑の葉で遮断された向こう側とこっち側、「みんなと同じ」ができない自分、開いたノートに何か書こうと思った…

「鳥が鳴いている」
姿なき鳥の声だけ聞こえていた。

でも、その先が進まなかった。

「物語を書きたい」
そんな思いが、それから何十年もずーっとあって、なんか分からないけれど、急に書き出せたのが、2022年秋。『ジェニファーだった、あのときの』(以下、『ジェニファー』と略称)は、2023年春にかけて書いた物語でした。

「もう死ぬのかも」と漠然と思っていた、そんな時期でした。

自分の中にある色々*と、わたしの大大大好きな物語あれやこれ*を一旦ぐちゃぐちゃに1つにして、そこから、取り出したものが『ジェニファー』です。

物語はシナリオの形で書きました。

*『ジェニファー』の原形?がブログに残っていました。「自分探し男の結末」2021.10.30
*1つだけ明かすなら… 魯迅『故郷』。

2)①漫画家・中野信貴氏の出現。そして、その表現に惚れる

物語を完成させた1年後、2024年の春。
スマホを片手にゴロゴロしているとき、中野先生のネームに目が留まりました。

「これだ!見つけた!」*といった感じで、すぐ中野先生にコンタクトをとりました。

自分の作品を他人に任せるのは、怖さもあります。けれども、怖さより、お願いしてみたい気持ちのほうが上回りました。「中野さんにだったら、お願いしたい!」。他の人にお願いすることは、今でも露ほども考えられません。

はじめ、ネーム化をお願いしたのは、冒頭と、自分の気に入っている場面だけ。だけど、自分の手に戻ってきたネーム版『ジェニファー』には、絵に感情・空気がしっかりのっていて、セリフの配置まで、本当に素晴らしいとしか言いようがなかった。

この機会を逃したら次があるとは思えないし、これは一生に一度の物語なんだから、私の今の全てをかけよう!その価値がある!と、中野先生に全ネーム化をお願いするに至りました。

それは、2024年の海外旅行はキャンセルして、基礎化粧品も資生堂から何か違うのに変え、1回で使うアイクリームの量も減らし、週に1度甘く柔らか~いお菓子を買う楽しみを月1に控え、このネームに全お小遣いをかける*ということでした。

*そう思った理由があるのですが、書くとちょっと長くなってしまうので割愛。
*シナリオ全編で130ページ近いボリュームがあったため。中野先生のご料金設定はこの技術と速さで、お得すぎると思います。

2)②「中野先生の!」ネーム表現

物質の境界・想像を引き出す余白

先にシナリオを読んでくれていた友人たちが、中野先生のネームを読むと、みんな一様に「わたしの(ぼくの)イメージ通りに描かれている!」と感動を口にします。みんなのイメージしていることは、同じではないはずだから、誰のイメージにもはまる中野先生のネームって!と、違う角度からも改めてそのすごさを感じました。

読者を物語世界にぐっと引き込む視覚的表現

それが、登場人物の感情に見事に重なるから、「絵が脳内で動いてる!」「まるで映画を見ているみたい」という感想もよく聞かれました。

冒頭(♯1)・学生時代の色葉が田んぼの中を自転車で走り抜けていく場面。日本語が分からない外国人の友人がこの場面のネームを見て、「なんて書いてあるか分からなくても、主人公の気持ちが痛いくらいに伝わってきて辛い」と言いました。ネーム版『ジェニファー』における中野先生の魅力は、このことばに集約されると思います。

©︎『ジェニファーだった、あのときの』 Yoshida Ayano

ほかに、好きな点を挙げたらキリがないのだけれど、例えば…

これは、#9イメージシーンのシナリオ

シナリオでは、たったこれだけのことですが、ネームでは、みなさんご存じの印象的なシーンに描いていただきました。

私の想像していたものを包括しながら、中野先生のネームが原作を超えてきたシーンです。

本当に大好きです!

◎#9『ジェニファーだった、あのときの』https://www.pixiv.net/artworks/128230429

2)③風が吹けば桶屋が儲かる

物語は完結したものだったのですが、全ネーム化の途中で、ネームの登場人物たちが私の意図と離れたところで勝手に動き出し、新しいストーリーが浮かんできました。

中野先生との作業において、自分の思考の中でガチガチにできあがっていた物語に風穴が開いたんだと思います。その風に乗って(笑)、♯10の特別編のシナリオを書きました。「モーリィ(森さん)」と「男子高校生(帰国子女・ナカタくん)」も、ネーム化によって生まれた場面です。

#10特別編は、川端康成『雨傘』にインスピレーションを受けたもの。「ロビン」と「ジェニファー」、二人に傘と雨があったら、どうなるだろう??二人の異なる優しさと、ちょっと運命的な関係性も表れていて、好き。

中野先生のお力を知ってこそのシーンが、「モーリィ」の逆玉手箱の場面。中野先生なら何でも描けちゃうと思ったら、イメージを解放させることができた。

目で見てみたい「あの瞬間」「あの一場面」が心に浮かぶ人は
中野先生のネーム化を、ぜひぜひ体験してください!

④私は「つなぐ」から依頼しました。
いろいろ吟味して、手数料が安くて一番お得でした。
ステマじゃないです!純粋なおススメです。
https://tsunagu.cloud/users/nakanonobuki2

――ステマじゃなければ、なんでこんなにおすすめするのかといいますと…
私がもっと、中野先生のネームで色んな人の作品を見てみたいからなのです!笑

追記: ネーム化作業中に中野先生の漫画作品も読めるだけ、全部読みました。

私が一番好きなのが・・・『Areejアリージュ~その芳しい芳香~』です!

『多分魔法少年ギャリー・カッターの日常』も読了 !無理を聞いていただいて、その大好きなキャラクターを『ジェニファー』の中に描いていただきました。大事な場面に出てきています。気づいた方、いますか?

3)次世代の『源氏物語』を目指して!?

『ジェニファー』は、でも『源氏物語』というよりは和泉式部の風体ですね。

あらざらむ この世のほかの 思ひ出に 今一度の 逢ふこともがな
和泉式部

私が和泉式部に心を震わせたように、誰か一人で良い、『ジェニファー』で1000年後の誰かの心を震わせてみたいな…などとロマンチックを想像します。

…ロマンチックの実現はきこりへの弟子入り相談から。チェーンソーに慣れるとも思えないし、多難そうであります。なんて(笑)冗談はさておき…

それより、この現代・同時代に生きる、そして、最後までお読みくださったみなさんの心に『ジェニファーだった、あのときの』は、何か映せたかな。ちょっとそんな欲張りなことを想像してみます。

雨の日にタクシーの中で浴びたラジオときいろな光の粒

いつまでも捨てられない冷蔵庫のスヌーピー

毎晩毎晩オレンジジュースを飲んでいた

今日もあたりまえに見ている夕日

どこかでふと見た空の色

星はいつも見えなくて

思い残してきた夢

それとも… 

どんなことでもいい。何か思ってくれた、その一瞬がうれしいです。

あの、鳴いていただけの鳥は、きっと大きく羽ばたいて、自分の空を飛んでいる。

最後まで読んでくれて、ありがとう。
中野先生、ありがとう。みんな、ありがとう。

💌もし何かあれば、下のフォームからご連絡ください。かならずお返事いたします。

4)私家版コミック〈2025年9月印刷予定〉

コミックは国会図書館(東京本館・関西館)に納本予定です。誰でも読めます。
でも、家の本棚に入れて大事にしてくれる方がいらっしゃったら、お知らせください。

また、コミックに収録する皆さんのコメントを募集します。ご参加くださる方は、❶中野先生のネーム表現で1番好きなシーン ❷物語への感想・質問 ❸精神の居住地(例:「宇宙」とか「タンザニア」とかでもいいです。) ❹ペンネーム を書いてお送りください 〈2025年6月末締切*〉。

同時に『ジェニファーだった、あのときの』への熱い気持ちをお伝えくださった(ワンランク上の物好きな)方 ・(全員?)先着10名様まで私家版コミック1冊贈呈*いたします。❺熱い気持ち+ご遠慮なく「コミック希望」とお書きくださいませ。

*7月初旬入稿のため
*「コミック希望」の方が10名を大きく超えて、万一ご希望に添えなかった場合、天地がひっくり返ったのだと、ご理解いただければと思います。

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